働く場所を選ばす働くことのできるITシステムを構築する上でVDI環境を活用する企業も増えてきています。確かにVDI環境ならインターネット接続があれば、どこでもノートPCを使って仕事をすることが出来ます。しかしながらプリントはどうでしょう。

VDI環境からの印刷はクラウド上の仮想デスクトップからローカル環境にあるプリンタに出力する必要があります。例えばサテライトオフィスで仕事をしている場合はクラウド上のVDI環境から、そのサテライトオフィスのネットワークに接続され、IPアドレスが振り分けられたプリンタにデータを送る必要があります。サテライトオフィスのネットワークがインターネットに接続されていても、VDI環境から印刷できるようにするには、VDIからサテライトオフィスのネットワークがVPN接続で一体のネットワークとなるように構築する必要があります。そのような環境になっていない場合はリダイレクトプリンタの管理に注意が必要です。

VDI環境からの印刷する場合の問題点

  • プリントデータが大きいため、VDI環境に負荷がかかる。特にサテライトオフィスとVDIの通信
  • 印刷速度が遅い
  • プリンタがローカルLANにあるのに、プリントデータがクラウド経由というのもトラフィックの無駄がある。
  • ユーザーが間違えて他の拠点のプリンタに出力してしまう。
  • そもそも、印刷できない場合がある。
  • プリント環境の管理が煩雑になる。

VDI環境とサテライトオフィスのネットワークが構築されておらず、インターネット回線だけでしかつながっていない場合

作業用のノートPCがローカルのネットワークに接続されていて、サテライトオフィスのプリンタドライバがインストールされている場合はリダイレクトプリンタを指定すれば、VDI環境で作成した文書を印刷することが出来ます。しかしながら、Mobile WiFiなどで、サテライトオフィスのネットワークに接続せず、直接PCからインターネット回線経由でVDIに接続している場合はどうでしょう。

この場合、印刷することが出来ません。

このような環境では、PrintixやPaperCut Mobility Print などのクラウド上のプリントサービスを使う必要があります。

概念としては、VDI環境にPrintix仮想プリンタをインストールし、そのプリンタに印刷した場合は、Printix社の運営するバーチャルプリントサーバへデータが送られます。このサーバは貴社専用クラウドプリントサーバとして機能します。このプリントサーバで登録されているローカルのプリンタへデータが送られることになります。

このクラウドプリントサーバへのプリンタの登録は管理者が行い、例えば長野市のサテライトオフィスプリンタ1、仙台市のサテライトオフィスプリンタ1というふうに個別に管理することが出来ます。自動的にユーザが仙台市のサテライトオフィスにいる場合は仙台のプリンタをデフォルトプリンタとして自動的に設定することもできます。

Printix gateway

図1.サテライトのネットワークに接続せずにインターネット回線経由で作業する場合

 

Printix gateway2

図2.サテライトオフィスのネットワークに接続する場合。

サテライトとVDI環境はインターネット回線で接続されている場合で特別なVPN接続などはしていない状態

この場合、PrintixサーバはPCがサテライトオフィスのネットワークに接続されていることを自動的に識別し、そのサテライトオフィスに設置してあるプリンタをデフォルトとして表示します。プリントデータはローカルネットワークを経由してプリンタに送られます。(VDIの帯域を圧迫しません)

詳しくはPrintix.jpのサイトをご覧ください。